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幻夜

今日で阪神・淡路大震災から14年。

当時は、まだ元気で生きていた「兄ちゃん」と呼んで慕っていた叔父、宝塚に住む親戚などを大変心配したものだった。

もう、そんなになるんだね。

この未曾有の大惨事で犠牲になった方のご冥福を心からお祈りします。

東野圭吾作『幻夜』の物語は、その震災の前夜から始まる。

水原雅也の家では、家業である町工場の業績不振を苦に自殺した父親の通夜が営まれていた。

弔問客、親戚も帰った後も母方の叔父だけは残り、泊まることに。

叔父は借用書を手に、雅也の父親に貸した借金を後日には出るであろう保険金で払って欲しい、と形だけは申し訳なさそうに告げ、寝床に就いた。

眠れないまま朝を迎えようとしていた雅也を、いや50,000人以上の人々を、全く予期せぬ激しい【何か】が襲う。

それが地震であると気づいた雅也の目に写ったのは、それが元は何だったかもわからないくらいの瓦礫の山。

街全体が見たこともないような光景だった。

母屋で寝ていたはずの叔父は、家の梁の下敷きになってピクリとも動かない。

と、思っていたらまだ絶命には至っておらず、動揺した雅也は思わず叔父を殴打してトドメを刺してしまった。

この状況下では、事故死も殺人も、よっぽどの事がなければわからない。

叔父の懐にあった借用書を抜き取り、「もう、ここには用はない。」と立ち去ろうとした雅也の目の前に、1人の若い女が立っていた…。

テレビドラマ化もされ話題になった『白夜行』の続編とも言われる作品。

東野さんが「『白夜行』の(ただの)”続編”にはしたくなかった。ズバリ書くのは無粋。」とおっしゃっている通り、登場人物に二つの作品に共通する名前、呼称などは存在しない。

しかし、特に『白夜行』を読んでいると「これって…!」というような人物や会社などが出てきて、多少の疑問(それが”ただの続編”にしないための配慮なのだが)はあるものの、どう考えても続編なのだ。

だからこそ、『白夜行』の雪穂(テレビでは綾瀬はるかが演じていた)のイメージを覆す、というかダークサイドな面だけで形成されているような、若い女=新海美冬の存在がある意味ショックを与える。

「何を望み、どこへ向かおうとしているのか?」

「どうやったら幸福感が満たされるのか?」

美冬を理解できない雅也が最後まで疑問に思っていたことなんだが、俺にもさっぱりわからない。

俺を含め多くのファンがこの中途半端な気持ちを抱えていると思うので、東野さんには是非、”最終章”をお願いしたいな。

雪穂=美冬の壮大なサーガに決着を

本作中に美冬が言っていた「刑事はみんな犬みたいに鼻がきくけど、中でも特別に鋭いやつがおる」が指す人物。

そう、テレビでは武田鉄矢が演じていた”あの人”がこの物語の幕を下ろしてくれるのでは…。

幻夜 Book 幻夜

著者:東野 圭吾
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コメント

阪神大震災は姉も経験してます。凄かったらしいです(-"-;) 昨年のブログに掲載したので今回は…
幻夜…気になる本です。いづれ機会があれば… σ(^◇^;)。。
ネットが繋がらなくなりました(-"-;)
プロバイダーが変更か何かで??

投稿: どりーむ・ますみ | 2009年1月17日 (土) 16時25分

なかなか興味深い本~と思いつつ…始めのあらすじを見ながら…


れれ?(^_^;)


これはもしや…緑色の嘘みたいに分厚い本ですか?


以前買って読み始めたものの…2日かけて17ページまでしか読んでない…


なるほど、あの後地震が起こるのですね(^_^;)


それにしても…
あの地震からもうそんなに経つのですね…

投稿: ま~しゃん | 2009年1月17日 (土) 17時24分

◇ますみさん
お姉さんが…そうでしたか。
年月は14年経ちましたけど、まだまだ終わってはいないんですよね。
それにしても「見られない」とは、PCの調子が悪いんですか?
それとも、また僕のが??

◇ま〜しゃん
持ってたんですか!?
面白いので、ぜひ読んでみて下さいね♪

投稿: 次郎ramos | 2009年1月17日 (土) 20時01分

いやいや~闇ルートはありませんから(笑)

プロバイダーの変更があったらしく?? SOSをこの事務所上の彼女に…

投稿: どりーむ・ますみ | 2009年1月18日 (日) 11時58分

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