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七つの証言 刑事・鳴沢 了外伝

七つの証言刑事・鳴沢了外伝

前に『失踪課・高城賢吾』シリーズにチラッと登場した時に想像していた事が現実(本の上で)に

堂場瞬一『七つの証言 刑事・鳴沢 了外伝』

シリーズ10作で、ひとまず幕を下ろした『刑事・鳴沢 了』シリーズ。

”刑事として生まれてきた男”鳴沢 了を、彼と関わる(関わらざるをえなくなった)七人の視点で側面から捉えた短編集。

『瞬断』高城賢吾の目線から、『分断』では、かつて捜査を共にし今は実家の寺で僧侶として、犯罪者の更生に尽力する今(こん)敬一郎の、『上下』では新潟県警時代に鳴沢から刑事としての基本を教えられた大西 海(おおにしかい)の、『強靭』ではかつての事件である意味、お互いに己の内面までさらけ出した形となった作家・長瀬龍一郎が、これまたある事件で情報を提供した事から関係を持つようになった横浜地検の城戸 南(きどみなみ)とその事務官である直ちゃんこと大沢直人から話を聴くという形で、『脱出』ではすぐに暴走する鳴沢の【鳴沢ストッパー】としてコンビを”組まされている”藤田 心(ふじたしん)の目線で、『不変』では元・同僚で、一度は互いの心を寄せ合った仲でもある探偵・小野寺冴(おのでらさえ)の、そして『信頼』ではついに鳴沢と結ばれた内藤優美(ないとうゆみ)の一人息子・勇樹の目線で、”刑事・鳴沢 了”が語られる。

シリーズ当初は刑事として揺るぎない信念を持ちながらも、自分の父親、そして祖父までもが絡んだある事件で悩み、苦しみ、それでも”刑事とでしか生きられない”男だった彼。

幾多の事件や出来事を経て、また様々な人々と交わることで、変わらない部分と少しずつ変わってきた部分があり、読者としてもいまだにどんな主人公だ、とは説明しづらかった

それがこの短編集で、ほんの少しだけわかってきたような気がする

作者的にはもっと違う話も書きたいのだろうが、ぜひまた新たな鳴沢 了の物語を読みたいものだ。

もちろん、次回は長編で

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